いのち、生ききる

この表紙撮影時、日野原理事長90歳、寂聴さん80歳。
・・・・見えないわああ・・・・。

いのち、生ききる

いのち、生ききる

近著「生き方上手」が50万部突破の聖路加国際病院理事長・日野原重明
瀬戸内寂聴との「生老病死」をめぐっての対論。
よく生きよく老いよく病みありがとうで人生をしめくくりたい人、この指止まれ!

人は〜かなしみが〜おおい〜ほど〜
ひとには〜やさしく〜できる〜の〜だか〜ら〜
という歌がありますが、このおふたりの生きざまに触れると
その歌詞の真実味がぐっと色濃くなります。

表紙の写真だけでも何か「伝わる」。
神社にあるご神木や東南アジアの遺跡でよく見た朽ちかけた仏像など、
長くそこにあるもの、長く生きているものは
それだけでも何か魂のようなものが宿っているように感じられます。
日野原理事長も寂聴さんに感じるオーラは、
ご神木や仏像*1に感じるそれと似て。
人間に関しては長く生きりゃあいいのだ、と言うわけではないにしろ、
長く、しかも全力で命を使ってこられた方たちだからこそ
感じられる説得力や「魂力」は尋常じゃありません。
表紙から慈悲オーラが出とるがな!見える!わたしには見えるぞ!*2
何かを創めるという気持ちがあるうちは老いたりはしない、
の言葉を見事に体現しておられるおふたり。

できることなら不老不死でいてほしいけれど、
いつかおふたりを形作っている「器」が消えてしまう日が来たとしても
器の中の綺麗な水はきっとじわーっと、次の世代へ沁みて
新しい芽吹きの助けとなるのだろう、、と思います。
すてきなおふたりの、すてきな対談でした。

*1:当方仏像おたく

*2:あ、救急車呼ばないで・・・。自分で病院行けるからだいじょうぶ・・・。